日記

張り込みをする目的によってこんな事を考えています

赤色の文字で「張り込みの目的」緑文字で「探偵は何を考えているの?」と書かれたモザイクの入った住宅街の画像

張り込みと言っても目的はいろいろあります。

リアルの探偵は一体どんなことを考えながら張り込みをしているかを目的別に記載しておこうと思います。

ただ、探偵の仕事は同じ状況が1つとしてないので私が受けた浮気調査の案件をイメージしながら記載してみます。

設定としては

  • 2階1戸建て
  • 4人家族で40代後半のサラリーマン
  • 某大手企業のサラリーマン
  • 移動手段は通勤も休日も徒歩と電車
  • タバコを吸う
  • 浮気相手は不明

このような設定でお話を進めて行こうと思います。

目的別張り込み

大体の張り込みは住宅が密集しているところが多いです。

何のために張り込むかによって考えている事が違うので目的別に記載してきますね。

面取りの為の張り込み

ご依頼を頂くとまずは自宅周辺の下見と本人の面取りを行うことが殆どですね。

本人の面取りの為に張り込むのですが、できるだけ短時間にしたいので依頼者さんにご主人なりの出勤時間や通勤経路を確認しておきます。

もちろん対象者と同居しているのであれば、家を出る直前に連絡を貰えると助かります。

ただ今回は連絡を貰えない場合を記載していきます。

とにかく本人が出るであろう30分くらい前までは近辺の本日の住宅街の状況を把握しておきます。

ゴミ出しの日などは近所の奥様方が出入りするので、ゴミ出しポイントを確認しておいて不審がられない位置取りを考えておきます。

密集した住宅街でもアパートやマンションなどが周囲にあると張り込みもし易い場合も良くあります。

自宅の出入口が確認できる場所で張り込むのが理想ですが、そうじゃない場合も多々あります。

今回は絶対に張り込むと不審がられるこのような状況の一戸建てでした。

赤い四角い部分が対象者宅です。サンプルマップですが、このような場所に対象者宅があります。

張り込みサンプルマップ1

絶対にこんなところで張り込んでは不審極まりない。

そこで通勤経路で考えてみる。

某駅に向かう事はわかっているのでその途中の経路で張り込むと怪しまれないので理想的。

ただ、どこを通るかが問題だ。

徒歩ナビなどで経路を模索するも、非常に複雑な住宅街なので当てにはならない。

実は張り込み前に通勤経路を実際に歩いてみたのだが、必ずここは通るだろうと言うポイントがあった。

ちょうど住宅街と住宅街を挟む道路である。

赤い四角が対象者宅で中央の赤い丸が張り込みポイントです。かなり離れています。

張り込みサンプルマップ2

この道路を必ず渡る必要があり、尚且つ対象者宅からだとあるポイントを通る可能性が高い。

そこにはコインパーキングもあり、尚且つ車に潜んで道路を横断する通行人をカメラで十分確認できる。

そんな探偵にとって非常に都合の良い場所であるので、ここを面取りポイントとすることにした。

写真や特徴は依頼者から確認しているのでこの場所を通れば見逃す心配はない。

車内にカメラを設置してゆっくり対象者を待ち構えられる。

後程尾行してゆっくり対象者の面取りを行い、遠方及び暗闇でも対象者だと気が付けるように立ち振る舞いや歩き方の癖、その他あらゆる特徴を覚えておくようにする。

高層ビルにある勤務先での張り込み

対象者宅から勤務先まで追尾したお陰で十分な面取りが完了。

次は勤務先での張り込みである。

基本的に多いのが勤務後に浮気相手に会うパターンだ。

大阪市内にも高層ビルがたくさんある。

対象者のオフィスは30階にあるフロア一角。

1階は飲食店もあり自由に立ち入りができるビルであるが、2階以降はオフィスとなっている。

地下は地下鉄に繋がっている。

各階に守衛がおり、オフィス階に立ち入るには社員証を見せる必要がある為にオフィス階での張り込みは不能。

周辺はオフィスビルが多く、地下鉄以外にも2本別の路線がある。

対象者の勤務先ビルとA駅のサンプルマップです。

張り込みサンプルマップ3

本人は帰宅するなら地下鉄ではなくA駅を利用する。

勤務先の入ったビルの出入口は

  • 1階正面出入口
  • 1階駐車場出入口
  • 1階裏口
  • 1階地下鉄1番出入口
  • 1階地下鉄2番出入口
  • 地下1階の駅へ繋がる通路

このように出入口が6ヶ所になっている。

全ての出入口を探偵が張り込むのも当然1つの方法かもしれないが、そんな費用の掛かる事はやろうと思わない。

1人でも対象者を見つけることが出来ないかと考えるのが探偵である。

その為には勤務先ビルの構造を良く知る必要があるし、対象者の思考や性格も良く知る必要がある。

それを踏まえて推理して出入口を特定する形だ。

依頼者に対象者の幼少の頃からの生活や家族構成、兄弟関係や現在の性格や好きな事嫌いな事など、あらゆることを聞いて人物像を想像している。

また、依頼者は浮気相手はわからないと言っていたが、日々の生活パターンを考えると同じ勤務先若しくは同じビル内のオフィス、近隣のオフィスである可能性が高いと踏んでいる。

そんな状況の中、勤務先ビルの30階に勤務している本人がどこから出るのかを推測する。

成功報酬制で受けているので万が一見つけられなくても依頼者に費用の負担を掛ける必要がないので、その手のプレッシャーはない。

じっくり1つ1つ可能性の高い箇所から潰していけばいい。

ちなみに通勤時に利用した出入口は1階から地下駐車場へ入る通路だ。

その後地下の喫煙所でタバコを吸ってからエレベーターに乗ってオフィスへ向かった。

つまり仕事を終えた後に喫煙所でタバコを吸ってから出る可能性が非常に高い。

もちろんそうじゃない日もあるだろう。

浮気相手に会う日はタバコを吸わずに急いで1階若しくは地下鉄に繋がる通路へ向かうかもしれない。

飲み会の日はタバコを吸わずに出るかもしれない。

今日は火曜日だがどうなるのか?

ノー残業デーではない。

さて、どこで張り込むか?

幸い勤務先ビル1階の正面出入口と地下へ繋がる通路が見える場所を発見。

しかしながらかなり距離があるので夜間目視で確認するのは不能である。

退社時には大量の人物が出て来る。

本人の面取りや癖を把握したからと言って、まだ暗闇で本人を見たことはない初段階でこの場所で張り込むのは気が進まない。

まだ張り込み場所が決まらない為、実際に勤務先ビルから利用した駅まで歩いてみる事にした。

勤務先ビルからA駅にいくにはいくつものパターンの行き方があるが、先程示した出入口6ヶ所どこから出てもA駅行ける。

現地の地図を確認しながらあらゆる経路を模索。

すると勤務先ビルから本人が利用するA駅に行くには必ず通らなければいけないビルの2階の交差点がある事に気が付いた。

勤務先ビルのどこから出ても必ずこの場所は通る必要があるのだ。

この場所はコンビニがあり、喫茶店があり、尚且つベンチもあり、あらゆる人々が待ち合わせする場所になっている。

ここで張り込めば非常に楽であり尚且つ怪しまれない。

これから長い調査が始まるから、この場所を張り込みポイントとして利用できれば非常に助かる。

とにかく本当に本人が勤務後にこの張り込みポイントを通過するのかどうか確認する為、初日はこの場所で張り込む事にした。

かなり人が混雑するビルの2階の交差点であるが見逃さないように張り込みをしなければならない。

今回このビルの2階の交差点で確認すべき重要なポイントは、本人がどの方向からこの交差点にやってくるか?である。

本人がやってくる方向がわかれば勤務先ビルのどの出入口から出たかがある程度推測できるのである。

想定できれば勤務先ビルで張り込むことができるようにもなる。

そんな事を考えながら初日の張り込みを開始した。

結果、後ほどこの交差点を本人が通過してくれたのである。

更には本人だけでなく、浮気相手も一緒であったのだ。

飲み屋街での張り込

浮気相手と居酒屋などに飲みに行く事も良くあります。

繁華街の飲み屋で張り込む場合にまず考える事は

  • 入店して張り込む
  • 飲み屋の前で張り込む

どっちにするかをまず考えます。

入店して張り込む

これが一番楽ではあります。

探偵が客を装い入店して食事する訳です。

近くの席を取れなくても、トイレに立ち寄る形などで二人の様子を確認したり撮影します。

このような写真や動画も大切な証拠の1つになりますので一度は撮影しておきたい。

ただ、決定的なホテルの証拠などを撮れていない段階で無暗に姿を晒す必要はありません。

飲みに行く様子なんて何度もチャンスがある訳ですから、そんなところで頑張り過ぎるのも良くありません。

ですから一緒に入店するにしても安全が第一です。

対象者らが入店して、十分に酒が入った頃に我々も入店すれば良い訳です。

混雑している為に早く入店しなければ席が無くなる事もありますが、無理して同時に入店したり酔いがまわっていない段階で入店する事はしません。

もし入店しても怪しまれない状況であれば入店すると言った形です。

飲み屋の前で張り込む

繁華街の飲み屋で張り込むのは楽に思うかもしれませんが意外とそうでもありません。

こういう場所ではいろんな店の呼び込みの店員が立っています。

呼び込みの店員は路上に立つ人物をよく見ています。

探偵がずっと立っていたら「なんだあの人」となります。

彼らが一番気にしているのは警察の存在。

「もしかしたら刑事かも!?」と思われると面倒です。

そんな勘違いをされると店長に相談したり、ケツ持ちに連絡したりして声を掛けられる可能性もあります。

別にこちらは何も悪い事をしていないので気にしなければ良いと思われるかもしれませんが、彼らからすると正体を暴いて安心したい。

つまりケツ持ちに事務所へ連れて行かれるかもしれない訳です。

そうなると張り込みが中断して対象者を見失ってしまうかもしれません。

ですから繁華街の飲み屋では呼び込みの人物や店員に怪しまれないように張り込むように注意しています。

更には基本的な事ですが、店の中に入る前に考えておくべきことがあります。

それは、対象者らが店から出た後にタクシーに乗車した場合の準備です。

酒を飲んだ後にタクシーで移動してホテルへ向かうパターンも良くあります。

もちろん2人体制で一人が車で待っているのが理想です。

しかし一人しかいない場合でも何とかするのが探偵です。

駅前の繁華街にはタクシーがたくさん通過します。

  • 一方通行か?
  • よくタクシーが止まって客待ちしている場所は?
  • 対象者がタクシーに乗るならどの辺りか?

などを良く観察しておき、対象者がタクシーに乗ると判断した瞬間に即座に行動できるようにイメージトレーニングしておきます。

もし難しい状況なのであれば、そろそろ出てくる可能性のある時間になったら先にタクシーを捕まえ、タクシーに乗って張り込むのも1つです。

個人タクシーだとお金を払えば協力してくれるかたも結構います。

経費は掛かりますが、ホテルへ行く証拠が撮れそうな状況であればその方が結局安く済みます。

とにかく繁華街の飲み屋街でも考える事は結構あって忙しいんです。

ラブホテルでの張り込み

入店した直後の張り込み

とにかくホテルへ入店する様子が撮影できたら、まず対象者らがすぐに出て来る可能性を考えます。

一回入って気に入らなくてすぐに出て来る場合があるんですね。

ホテルへ入るところを撮影して、更に部屋選択パネルの前でも撮影できれば理想的。

ただ、すぐに出て来る可能性もあるしすぐに後から入るとすれ違う可能性もある。

入店した後はとにかくホテルの構造を想像し、対象者らが中で何をしているかを想像しながら一旦待ちます。

そろそろ部屋が決まってエレベーターに乗るか?と言うタイミングで部屋選択パネル付近を確認して撮影。

もし居なければエレベーターに乗った若しくは別の出入口から出た可能性があるので、すぐさま入った側とは別の出入口より出て周囲を確認します。

このホテルが気に入らなくてすぐに出たのであれば隣のホテル付近に入るので、このような時は常に撮影しながら行動します。

ホテルを出て横を見たら入る瞬間って事がありますので、その時に慌てないようにしなければいけません。

そんなこんなで慌ただしく尚且つ心拍数が上がる瞬間ですが、慌てて走ったり不審な行動をしないように堂々と行動する事を考えています。

自分はホテトル嬢を雇った一人で来ているおっさんだと思い込んで振る舞うのが良いです。

見られたらヤバいと思えば思う程不審な行動になってしまいます。

ホテルで姿を晒しても怪しまれずに堂々と振る舞えるように、それまでの居酒屋や張り込みでなるべく姿を見られないようにしなければなりませんね。

先程居酒屋で入店するかどうかを書きましたが、もし居酒屋で下手に姿を晒していたらホテルで姿を晒すのを躊躇するかもしれませんね。

今回の最終目的は証拠撮影です。

その目的が達成できる為の張り込みを常にしておかなければなりません。

ホテルを出るまでの張り込み

とにかく出入口が何か所あるかを把握します。

その上で各出入口を撮影できるように準備して待機し、撮影し続ける必要があります。

各出入口が撮影できる状況にした段階でようやく一安心。

しかしそこから出た後にどうなるかを考えなければいけません。

まずは何時頃出て来るかを考えます。

依頼者さんに本人の帰宅時間を聞いているとある程度見えてきます。

  • 早い時は何時頃帰宅するか?
  • 遅い時は何時頃帰宅するか?
  • 外泊する事はあるのか?

そのような事と当日何曜日で翌日仕事があるのか?ないのか?

これらに合わせて二人の様子を現場で見ていると見えてきます。

宿泊するにせよ数時間で出るにせよ、とにかく張り込み続ける必要があります。

なぜなら、「何時間入店していたか?」という証拠が必要だからです。

更に出てきた後の行動です。

  • どの出入口から出るのか?
  • 徒歩で出るのか?
  • 徒歩で出てタクシーを探して乗車するのか?
  • 徒歩で出て駅まで歩くのか?
  • ホテル内からタクシーを呼び、タクシーが来たら出るのか?
  • 出た後どこで顔面のアップを撮れるのか?

などを考えてながら張り込んで準備します。

そして対象者が出たら顔面をアップで撮れるチャンスを伺います。

徒歩で出入口より出た様子を撮影できれば顔も撮れていると思うかもしれませんが、だいたいカメラは全身が写るようにしています。

その後尾行しながら顔面アップを狙う事がよくあります。

ホテル内からタクシーを呼んだ場合は乗る瞬間を撮りたい形になります。

先に対象者がホテルから出てタクシーを待ってくれれば顔面アップを撮影できますが、だいたいはタクシーが先に到着します。

その位置関係でどこから撮影できるかと言うのも事前に想定していれば瞬時に動くことができますね。

ホテルの出入りと顔面アップが撮影できれば、浮気相手を尾行して所在地を割り出す形になります。

目的を達成する為に張り込む事が第一

張り込みに付いて記載しましたが、目的を達成する為に張り込んでいる事を忘れてはいけないと思います。

目的を達成するには「怪しまれない」「不審に思われない」と言う事を第一に考えて張り込む必要があります。

とにかくバレない事が大切ですね。

そして一番大切なのは証拠撮影。

証拠を撮る為に全ての張り込みがあります。

それを忘れて居酒屋で確実に捉える為に無理をしてはいけません。

無理をして露見すればその後の調査ができなくなるかもしれません。

怪しまれずに安全に行えば、最終的に証拠が撮れる日が必ず来ます

世の中にはいろんなタイプの探偵がいます。

私の知り合いでもガンガン行くタイプの探偵もいます。

ただ、私の探偵事務所は慎重派。

絶対に証拠を撮る為に安全第一で少しずつ判明させていきます。

バレない為に移動型張り込みなんて事もやっています。

浮気の証拠が必要ならば、是非、成功報酬制でご依頼下さい。

費用対効果が高いですよ。

※管理人が確認した後に公開されます。

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